ホッと一息 しませんか

▼ 第100話 足芸「矢切の渡し」

お笑い芸人としての活動は1000回を超えました。
十八番は足芸。両足に「ひょっとこ」と「おかめ」の面をつけて仰向けに寝て、両足と両手で曲に合わせて踊る芸です。
デイサービスに訪問し、足芸の「矢切の渡し」を踊り終え会場を見ると、デイサービスの通所者の80代の女性が涙ぐんでいました。
声をおかけしたところ「昔、主人と矢切の渡し船に乗った記憶があります。主人は亡くなりましたが、その時の風景がよみがえり、涙ぐんでしまいました」と話してくださいました。

懐かしいものや映像を見ることで昔を思い出すことは、脳を活性化し、情緒を安定させる効果があります。昔のことを思い出し、懐かしみ、思い出の時間に浸ることで、幸せな気持ちがよみがえります。家族のことを思い出し、若かった時のことを思い出し、自分の人生を振り返り、それを、人に話す。こうすることで、気持ちが安定します。
これを、回想法といいます。

以前にも訪問に伺い、お笑い芸を披露する中で、同じようなことが数回ありました。
お笑い芸の足芸だと思って、皆さんに元気を与えようとやっておりましたが、足芸は、笑いとともに、人の心に響きかけ人情を誘う芸でもあるのだなと思い知りました。
これからも頑張ります。




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