ホッと一息 しませんか

▼ 第54話 「建前のお餅投げ」   

日本では、昔から家を建てるとき、柱や梁といった建物の基本構造を完成させ、屋根を支える棟木(むなぎ)という材木を取り付ける、建前という工程が無事終わったことをお祝いし、今後の完成に向けて工事がうまくいくようにと祈願する行事の一環として、お餅投げが行われてきました。(棟上げ、上棟式とも言われます。)また、このお餅投げには、その家屋に住む家族が、地域の人と仲良くなり、仲間として迎え入れてもらうための儀式の意味合いもあるそうです。
私は、お餅投げの音頭を頼まれたことが何度かあります。いつも、「○○さん建前おめでとう」声をかけます。そして、終わった後には、「○○さんありがとう」と、拾いに来てくれた方々と一緒に大きな声で祝います。お餅投げには、来てくださった皆様にも幸せが届きますようにと言う願いも込められているからです。
そして、もう一つ、このお餅は、焼いて食べるのはNGです。
コロナ禍の中、建前のお餅投げも少なかったですが、この風習は地域づくりという意味でも、続いていけばいいなと思います。どこかのお餅投げに参加した時、音頭をとって「おめでとう」「ありがとう」という大きな声が聞こえたら、それは私です。一緒にお祝いいたしましょう。

今日のおまけ
お餅を拾うやり方には人それぞれの工夫がみられます、エプロンの裾を広げて受け取るおばさん、ひたすら下だけ見て拾いまくるおじさん、こっちこっちといって、キャッチボールの要領でゲットする若者、それぞれです。
高齢者用の押し車でやってきて、この方拾えるのかな?と思っていたら、押し車も座面を上げたままにして、ご自分はちゃんとしゃがんで拾っておられました。一石二鳥??ですか?
すごいなと思いました。

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