ホッと一息 しませんか

▼ 第82話「義母のお手玉とお小遣い」

10年ほど前、森町のデイサービスに義母と一緒に芸を披露しにいきました。
私の芸の一つ「足芸」には、5分程度の準備時間が必要です。このつなぎの時間に義母が、お手玉を披露しました。この時が、披露は初めてでした。
お手玉を2個片手に持ち、1個ずつ交互に上げその手で受け取り、また上げるという技です。
「連続して10回できれば拍手を」とデイサービスの皆さんにお願いして、いよいよ開始です。最初は、失敗ばかりでしたが、最終的に、連続12回成功。みなさんから、大きな拍手をいただきました。帰りの車の中で、義母は「楽しかった。この歳(80歳)にもなると、緊張もなくできた。次も一緒に行こう」と笑顔で話していました。よほどうれしかったのか、財布を取り出し、1000円をくれました。
その後、何回か一緒に行きましたが、なかなか10回はできませんでした。
それでも、時には、500円玉をひとつくれました。

年老いたお母さんが、今でもお年玉をくれるという話を聞いたこともあります。
親にとっては、いくつになっても子供はかわいい、ということですね。


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