ホッと一息 しませんか

▼ 第88話 「50年前の消防あれこれ」 その2   

50年前の消防自動車は、今では考えられないような仕様でした。
運転席は2つのみ。運転手(機関員)と隊長が座る席のみ。
屋根はありますが、ドアはなし。
他の隊員は(新人隊員である私はもちろん)、屋根のない車両後部にある、折りたたみ式の座席を起こして、そこに乗り込みます。ヘルメット、防火衣、長靴、手袋を装着していますが、雨の日、冬季は厳しいものでした。
数年後、勤務移動先の消防車は、なんとドア付きで、運転席後部にも屋根があり、運転席の後部には、ほかの隊員が乗れる座席もありました。ドアがあることで、風よけができ、出動中に隊長以下全員が車内で消防車の停止位置、防御方法等の話し合いが出来ることとなりました。
こんなことですごいと思っていたなんて、嘘みたいですね。
現在の消防車には火災現場の位置、火災現場付近の消火栓等水利が表示されるカーナビが設置されているのが常識です。
しかし、火を消すのに必要なことは今でも「人」「水」「機械」というのは変わりません。

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