ホッと一息 しませんか

岩瀬さんは3部にお住まいの70代男性。前職は消防士。現在は自主防災隊ポンプ隊長として和合町の防災を担って下さっています。一方で、ライフワークとして、施設や学童、各種サロン活動などを訪問し、手品や、足芸、腹話術などを披露しながら皆さんに楽しい時間を届ける活動を行っておられます。そんな訪問の中で出会った素敵な方、出来事、また、日々の生活の中でほっこりする話題をお届けします。掲載は毎月1日、11日、21日の3回です。

▼ 第143話「お金のありがたさ、今も」

第61話、第79話でご紹介させていただいた女性。3回目の登場です。
彼女は以前ご紹介した通り、幼いころは山の上にある自宅から兄弟3人、一時間半徒歩で小学校に通い、最近では20キロ離れたホテルから自転車でアルミ缶やペットボトルのゴミを拾いながら帰ってきたというエピソードを持つ鉄人です。
先日、女性の家を訪問した時、部屋に変形した硬貨が入った空き瓶が置いてあるのが目にとまりました。聞くと「車に押しつぶされた10円玉や、1円玉だと」言うのです。
小学校の時に満足な食事も出来ず、3人兄弟の一番下の妹が教室で空腹のため倒れてしまったことを話され、お金のありがたさが身に染みているから変形した10円玉も1円玉も拾い集めたとのことでした。
苦しかった時代があってこそ、お金の大切さ、ありがたさを忘れない。押しつぶされた硬貨を見て様々なことを思いました。


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