人生 あ・ら・か・る・と 年齢を重ねてきた今、昔から大切にしていた記録、メモ、本、レコード、などから、これまでの人生を振り返るエッセイのコーナー「人生あ・ら・か・る・と」です。 掲載は月1回1日。筆者は4部のKOさんです。どんな話題が出てくるか、お楽しみください。 2025/11/01 第15回 音楽がいつも傍らに その1 本格的に音楽を聴くようになって60年以上になる。そもそもの始まりは、絵描きを目指して、東京郊外のボロアパートで貧乏暮らしをしていた2才上の兄(31才で没)が、どう云う理由(わけ)か判らぬが、1年余りサラリーマン生活をして多少蓄えができたのか、久し振りに帰るに当たり、「お前にレコードプレーヤーを買ってやるから浜松駅まで来い」と葉書に認めた(したためた)知らせがあった。(彼は、筆忠実(ふでまめ)で、月に2~3通は届いた。) 兄と駅で合流し、確か、栄町の三省堂の2~3軒西隣に有った電気屋(現、イケヤ文楽館か?)でレコードプレーヤーを買ってもらった。(何年か少額の仕送りをしていたお礼か。)当時(昭和30年代)レコード盤は高価で、ドーナツ版と云う裏表2曲入りのEPレコードが、370円~400円、27cm LP(8曲~10曲入り)で1000円(このサイズは短期間しか発売されなかった。)30cm LP(10曲~12曲入り)で1500円~1800円だった。 それに比べ、出版社が「ソノシート」と云うプラスチック製のペラペラに薄いレコード盤は300円~400円で6曲~10曲聴けた。 もっぱらそれを、谷島屋や文泉堂(今はない)で買って聴いた。 筑摩書房発行の「世界ポピュラー音楽全集」全15巻、「世界音楽全集(クラシック)」全5巻、各1冊390円。講談社「若い女性フォノシート、映画音楽名曲集」1冊320円、東芝ホノブック「シャンソン」1冊380円、東芝ホノブック「世界民謡めぐり」1冊370円、現代芸術社「ツイスト決定版」1冊450円、音楽の友社「ナポリと歌と太陽と」1冊380円、等々ざっと40冊余り手元に残っている。 これらの良い所は、フォノシート付きの本だから、関連する様々な記事がレコード盤のジャケットの解説(ライナーノート)よりはるかに多くの情報を得ることができた。 ~続きは、明日11月2日に掲載します~ 和合町在住K・O 記事一覧を見る