●防災ニュース 第20回 能登半島沖地震から学ぶこと 01/10 2024 新年早々の能登半島地震に皆さんも驚いたことでしょう。 地震が発生したのは、自衛隊が想定する、被害が最も大きくなると予想される「冬の平日午後6時」に近い「冬の元旦午後4時」でした。「冬の平日午後6時」と言うと、冬で暖房を使う、夕食の支度で火を使う、仕事をする人、帰路につく人、学校に子どもがいる、辺りが暗いなどの条件より、混乱を極めることだろうと容易に想像がつくと思います。 今回の地震のニュース映像で、輪島の火災では、最初は数件が燃えているだけでしたが、午後8時を過ぎると100件を超える家が燃える大規模な火災に至ってしまいました。 人が消火器やバケツリレーで消火できる炎は人の背丈を超えない高さまでです。炎が背丈を超えたら直ちに避難しないと命の危険が迫ってきます。 ポンプ隊の消火も道路の隆起や陥没で期待はできません。火災に遭遇した時は、炎と風向きを考慮して、風上に逃げるのが有効です。 避難するときに崩れた建物や瓦礫を踏み越えるときは、厚底のブーツが有効です。木材には釘が使われており、釘の先端が木材から出でいることが多く、足裏に突き刺さる危険性がありますので、運動靴や草履は非常に危険です。また、くるぶしが隠れない靴だと、瓦礫を踏み抜いたときにくるぶしに傷を負う可能性があります。 東日本大震災後、携帯電話基地局は通話を確保できるように整備されたはずでしたが、今回通話できない地域が多くありました。皆さんは日頃から家族それぞれの地震発生時の行動について話し合っていますか?我が家では、地震発生時の行動パターンを3つ考え、連絡手段が途絶えても、どれかのパターンで避難して家族が会える確率を上げるようにしています。 今回の地震のニュース映像で、住民の方がインタビューに答えているシーンがたくさんあります。そこで「何が今必要ですか?」と言った問いに答えているのを、これをあらかじめ準備しておくことが大切だと教えてくださっていると思って聞いていただきたいと思います。今こそ、防災について考えて、できる準備をしておきましょう。 1月21日(日)10時~12時 馬生会館2階にて「大人のための防災教室」にて、東日本大震災で私が実際に経験したことをふまえて、防災のお話をさせていただきます。 こんな時だからこそ聞いていただきたいと思っています。 ぜひ、たくさん方のご参加をお待ちしています。 防災ニュース全体を表示 お知らせTOPへ戻る