●防災ニュース 第22回 能登半島地震からの教訓(最終回) 03/10 2024 能登半島地震から2カ月が経ちました。 未だに手付かずの倒壊家屋から、漏水があるために通水できず水道の復旧はなかなか進んでいないのが現状です。また、上水道が復旧しても下水道が復旧しないことから水道の使用制限を呼びかけている自治体もあるそうです。 飲み水の備蓄は一週間分準備しましょう。(最低3日分。3ℓ×3日×家族の人数)。 公助が動き出したら、自治体や、自衛隊の給水車からの配給を利用することになります。 水の問題では、飲み水以外にもいろんな用途で必要となります。飲み水以外の水の備蓄もしておきましょう。和合町周辺には湧き水が出ているところが多く存在します。大きな地震が起こった時、湧き水が出るのか?それを汲みに行けるのか?などは不明ですが、そのようなところがあるということを知っておくこと、事前にリサーチしておくこともありかもしれません。 今回の能登半島地震で支援物資が被災地に供給され出したのは発災から4日経ってからだったそうです。これから起こるとされる、静岡から九州に至る南海トラフ巨大地震では、産業基盤自体が相当なダメージを負うことでしょう。そうなれば、支援物資の製造から運搬に至るまで能登半島地震のようなスピードで供給されることはないのは、想像に難くありません。自主防災隊等で備蓄している非常用食品、水、物資は、町民に配布したらそれで終わりです。また、その備蓄の量も十分なものではありません。そのために、皆さんは、いかに自分で備えるかが大切になってきます。 さて、ここで、自分の生活を思い返してみてください。 一日の中で自宅にいるのはどのくらいですか?1週間でどのくらいの時間を家で過ごしていますか?会社や学校など他の場所で過ごす時間はどれくらいですか? 私の場合通勤時間を含め平日は14時間を会社で過ごしています。14時間×6日=84時間 1週間は168時間なので実に1週間の半分は会社で過ごしていることとなります。 地震はいつ起こるかわかりません。つまり私が大規模地震に遭遇する場所は、自宅と会社がほぼ同じ確率だと言えます。自宅での備えをするのは当然ですが、会社や、移動中の被災も十分にあり得るわけです。 とりあえず私は、通勤に使用する車にペットボトルの水を積んでいます。最近の、千葉での地震多発のニュースなどを聞き、毛布や食料も積む準備に入っています。 皆さんも、自分の行動パターンから計算をしてみて、その滞在時間の多いところに合わせた最低限の備えを考えてみてはいかがでしょうか。 今回で杉浦さんの記事の定期連載は一旦終了となります。自主防災隊役員でもある杉浦さんには、今後も様々なアドバイスを頂きながら、自主防災隊の運営を行っていければと思います。 防災コーディネーター 松山美佐 防災ニュース全体を表示 お知らせTOPへ戻る