ホッと一息 しませんか

岩瀬さんは3部にお住まいの70代男性。前職は消防士。現在は自主防災隊ポンプ隊長として和合町の防災を担って下さっています。一方で、ライフワークとして、施設や学童、各種サロン活動などを訪問し、手品や、足芸、腹話術などを披露しながら皆さんに楽しい時間を届ける活動を行っておられます。そんな訪問の中で出会った素敵な方、出来事、また、日々の生活の中でほっこりする話題をお届けします。掲載は毎月1日、11日、21日の3回です。

▼ 第100話 足芸「矢切の渡し」

お笑い芸人としての活動は1000回を超えました。
十八番は足芸。両足に「ひょっとこ」と「おかめ」の面をつけて仰向けに寝て、両足と両手で曲に合わせて踊る芸です。
デイサービスに訪問し、足芸の「矢切の渡し」を踊り終え会場を見ると、デイサービスの通所者の80代の女性が涙ぐんでいました。
声をおかけしたところ「昔、主人と矢切の渡し船に乗った記憶があります。主人は亡くなりましたが、その時の風景がよみがえり、涙ぐんでしまいました」と話してくださいました。

懐かしいものや映像を見ることで昔を思い出すことは、脳を活性化し、情緒を安定させる効果があります。昔のことを思い出し、懐かしみ、思い出の時間に浸ることで、幸せな気持ちがよみがえります。家族のことを思い出し、若かった時のことを思い出し、自分の人生を振り返り、それを、人に話す。こうすることで、気持ちが安定します。
これを、回想法といいます。

以前にも訪問に伺い、お笑い芸を披露する中で、同じようなことが数回ありました。
お笑い芸の足芸だと思って、皆さんに元気を与えようとやっておりましたが、足芸は、笑いとともに、人の心に響きかけ人情を誘う芸でもあるのだなと思い知りました。
これからも頑張ります。




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