季節 だより ホームページ事務局より季節を感じる言葉、俳句、歌などちょっとしたコラムをお届けします。 2023/08/07 「かき氷」 今年の夏の暑さは、記録的な暑さ。たくさんの地点で体温よりも高い気温が観測され、最高気温がどんどん更新されています。 こう暑いと、「かき氷」の旗(白地に赤字で氷の文字が描かれたおなじみのもの)を店先で見かけると、ついつい足を運んでしまいます。 最近では、ふわふわで口当たりが柔らかで、スイーツのように、オシャレなかき氷が若い人の間で流行っています。 実はこの「かき氷」平安時代には、もうあったそうです。 清少納言が書いた「枕草子」の「あてなるもの」の章段に「削り氷にあまづら入れて新しき金まり入れたる」というくだりがあります。削った氷に甘いシロップをかけて、新しい金属製の器に入れたものは上品だという文章です。 当時は、冷凍庫などはもちろんないので、冬にできた氷の塊を涼しい山の洞窟とか、地下に掘った穴(氷室)に保存しておき、夏の暑いときに出してきてかき氷にして食べていたようです。 あまづらという甘いシロップの味がとっても気になりますが、きっと今のような人工的な甘さではなく優しい自然な味だったのかな?なんて、想像が膨らみます。 記事一覧を見る