季節 だより ホームページ事務局より季節を感じる言葉、俳句、歌などちょっとしたコラムをお届けします。 2023/11/30 「石蕗(ツワブキ)」 「石蕗(ツワブキ)」は初冬の季語。 菊に似た黄色い花をつけ、庭の隅っこで咲いています。葉っぱは蕗に似ていて、昔から民間薬や、食用野草として知られています。 「つはぶきは だんまりの花 嫌ひな花」 三橋鷹女 俳人、三橋鷹女は、ツワブキのことをだんまりの花、嫌いな花と詠んでいます。 ツワブキの黄色い花の色は、きれいな黄色をしています。そんなに嫌われるような花じゃないと思いますが、 咲いている場所が、庭の隅っことかが多く、更に、自生のものは、寒い海岸べりなどで咲くということなので、暗いイメージなのかもしれません。 だんまりの花。嫌いな花。と詠んだ三橋鷹女。どんな女性だったのかな? きっとはっきりした、聡明な女性だったのかな。 隅っこでひっそり咲いている花は、好きじゃなかった? この句を書いたとき彼女はまだ若かったそうです。 年を経れば、隅っこでひっそり咲くのもいいなと思うようになるのか、それとも、人は年を経ても好き嫌いは変わらないのか? いろんなことを考えてしまいました。 記事一覧を見る