季節 だより ホームページ事務局より季節を感じる言葉、俳句、歌などちょっとしたコラムをお届けします。 2023/12/05 「ヤブコウジ(藪柑子)」 落語の「寿限無」に登場する「ヤブコウジ(藪柑子)」。 「寿限無」は、生まれた子供に縁起のいい名前を付けてもらおうとお寺の和尚さんのところに相談に行った父親が、和尚さんから教わった、おめでたい名前をすべて並べて子供の名前にしてしまうというお話。その名前がこちら 「寿限無 寿限無 五劫の擦り切れ 海砂利水魚の水行末 雲来松 風来松 食う寝る処に住む処 やぶら小路の藪柑子 パイポパイポ パイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長介」 子どものテレビ番組で早口言葉としても有名になったので、小さな子供さんが、スラスラと寿限無を言っているのを聞いたことがあります。 さて、ここに出てくる「やぶら小路の藪柑子」というのが、赤い実をつけお正月の飾り物としてよく知られている「ヤブコウジ(藪柑子)」。別名「十両」ともいわれるそうです。 お正月の縁起物の実のなる植物としては「千両」「万両」というのが有名だが、「十両」の名を持つ「藪柑子」。古くは万葉集にも「山橘」という名前で出ています。また、江戸時代に は葉に斑が入ったものが大流行し、多くの品種が作られ、園芸家にとっては特別な植物だったようです。 4部Sさんに頂いた「ヤブコウジ(藪柑子)」 記事一覧を見る