今月の詩 4部にお住いの酔芙蓉さん(鈴木和子さん)の詩のコーナーです。酔芙蓉さんは、静岡県詩人会に属され、同人誌「遠州灘」・「詩季」を発行。浜松「私の詩」コンクールを主宰されています。毎月17日、酔芙蓉さんの詩集「亡国の蝶」から掲載いたします。 2026/03/17 「価値」 作:酔芙蓉 ところで この私が ばらばらに分解され 財産目録に記入されるとしたら どの位の値段になるかしら (奴隷市場で売りに出されたらのこと) 「頭の恰好・顔の美醜・体の恰好。教育・学識・才能・誠実さ・年令・敏捷さ・気働き」 年のせいで動きは ゆっくり 時々 足が痛くなったり つったりするけれど 知らないことは上手く繕い 素知らぬふりもできる 物事を俯瞰する力もある 込み入ったことを覚えられない 忘れる けれど 何事も受け止めて的確な判断 よりよく認知できる 容貌は衰えたけれど 和顔を向けたり 愛語であたたかく包むことができる 花を飾り 温かい料理を作り 素敵な食卓を整えることができる 目には見えない私の価値 人にはわからないものよ ※アンクルトムの小屋を読んだ夏に 記事一覧を見る