今月の詩 4部にお住いの酔芙蓉さん(鈴木和子さん)の詩のコーナーです。酔芙蓉さんは、静岡県詩人会に属され、同人誌「遠州灘」・「詩季」を発行。浜松「私の詩」コンクールを主宰されています。毎月17日、酔芙蓉さんの詩集「亡国の蝶」から掲載いたします。 2026/06/17 「愚直に ―女郎蜘蛛― 」作:酔芙蓉 哲学はしない 今ここにある自身 冷たい夜を過ごし 快晴の小春日和だ ふり返らない 過ぎた日々 思いを馳せない 未だ見ぬ時 ただ愚直に網を張る 網を繕う 自慢はしない 後悔もしない 社交はしない 仲間もいない 青空の下 陽を浴びて 風を感じる 大きな獲物が網にかかった時 心は満ち足り 希望が膨らむ 位置を測らない 時も知らない ただ今がある 愚直に網を張り獲物を捕る 時々 伸びをすることはある 声にならない歌をうたったり 網の上でダンスをすることもある 記事一覧を見る