今月の詩 4部にお住いの酔芙蓉さん(鈴木和子さん)の詩のコーナーです。酔芙蓉さんは、静岡県詩人会に属され、同人誌「遠州灘」・「詩季」を発行。浜松「私の詩」コンクールを主宰されています。毎月17日、酔芙蓉さんの詩集「亡国の蝶」から掲載いたします。 2026/09/17 「母さまの着物はひらひら揺れて」 作:酔芙蓉 じゃあ又ね 元気でねって 地下道の階段を ひらひら下りて行った 着物の袖も裾も ひらひら風に揺れていた 母も私も若かった 別の家へと帰るのだった まだ松菱があった頃 買い物か食事でもしたのか 母は身軽だった 母は楽しそうだった 母は笑顔だった いつも着物を着ていた 着付け上手で帯の結び方いろいろしてくれた お太鼓 リボン結び ふくら雀 そうして私は お琴の会などに行った 雲が母に見えた 笑いながら流れて行った 風が薔薇の花をゆらした 葉もゆれた あの時の母の着物の袖のように 裾のように ひらひら 記事一覧を見る