Shining Life (素敵な人生)
和合町で素敵な人生を送っている方にインタビューし、月1回掲載します。
2025/09/10
三嶋の杜を守る総代- 8部にお住いの松本貞司さん。
松本家のルーツは江の島の五島。明治の初め頃、寸田ケ谷に移って来られ、更に戦後になって、4代目が、現在の和合の地に住み始めたそうです。貞司さんは9人兄妹の8番目。6男として(兄が5人姉が2人と妹が1人)という大家族の中で育ちます。お兄様とは年齢も離れていて、お父さんが2人いる様だったとおっしゃいます。子供の頃からら手先が器用で、にわとり小屋をつくったり、鳥を飼って世話をしたりというのが好きな、目立たない子供だったそうです。
学校を出て、ヤマハに就職。ものづくりがしたいと、ピアノの製作部門で働きます。そこには、プロの木工職人さんのような人が揃っていて、そんな中で約5年、もくもくと木を相手に仕事をされます。
そうこうしているうちに、会社で、新しい半導体部門をつくるという事になり、立ち上げからそこに入ることになります。当時、最先端の半導体の技術をアメリカから持ってきて、研究、実験を行い、データを取り、レポートを提出し、開発するという仕事は、大変なこともたくさんあったけれど、やりがいのある仕事だったとおっしゃいます。半導体の研究開発が順調に進み、豊岡工場、天竜工場ができ、更に鹿児島にも工場をつくることになり27歳でそちらに転勤となります。鹿児島で8年の勤務を終え、浜松に戻り今度は生産技術の部門で定年まで半導体に関わるお仕事をされてきたそうです。トランジスタ、IC、集積回路、LSIと半導体の変遷に関わってきたことは、貞司さんの人生の大事な核だったのかなと思います。(半導体のお話をされるときの目の輝きが違いました)
仕事以外では、子供さんと一緒に始めたボーイスカウト、社会保険センターの歴史探訪からスタートした地域の歴史探求(三嶋神社由来書を作成)、浜松水辺を愛する会でのボランテイア活動から始まった公民館などでのミニ水族館の展示など、ライフワークとしてたくさんの活動をされてきたそうです。そして、現在もボーイスカウトの活動には一緒に参加し、一度解散した水辺の会を再び始められ、また小学校に出向いて子どもたちへの講話を行うなど、現役で精力的に活動されています。
三嶋神社の総代として、神社はもとより、大きな木の生い茂る杜や、竹林、参道の管理をされ、みんなが気持ちよくお参りに来て、また、権現谷川沿いをお散歩する地域の人同士が顔を合わせることができる場を作って下さっているのも、貞司さん達をはじめとする三嶋神社の氏子さん達のお陰だなといつも感じています。
元気の秘訣は、早寝早起き!!とおっしゃる松本さん。日に焼けた笑顔と、地域のために自然体で活動されている姿は、とても素敵だなといつも感じています。
※毎月神社の境内の扉の前に掲載される貞司さんの自作の短歌は、ホームページでもご紹介させていだだいています。
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